7/08水 退院1103人,治療中162名。抗体検査「日本人には交差免疫がある!」2020年07月09日 09:48

7/01水 感染1250人,退院1055人,治療中195名
7/02木 感染1258人,退院1060人,治療中198名
7/03金 感染1258人,退院1063人,治療中195名
7/04土 感染1259人,退院1071人,治療中188名
7/05日 感染1260人,退院1076人,治療中184名 (図)
7/06月 感染1260人,退院1081人,治療中179名
7/07火 感染1261人,退院1089人,治療中172名
7/08水 感染1265人,退院1103人,治療中162名
* 北海道の感染状況。
これまでの死亡者101人 (北海道新聞朝刊から)

東京は75人感染でした。50人が若者、感染者の半数が経路不明です。なお、この感染者数は検査報告のタイミングにより数字が小さくなっているということで、やはり要注意状態。ところで、北海道の天売島での発熱患者はPCR陰性と分かりました。良かったですね―。
 朝のモーニング・ショーでは、東京大学の児玉龍彦 名誉教授 (東大先端科学技術研究センター)に「日本ではなぜ感染者と死亡者が少ないのか」を尋ねたインタビューを紹介していました。山中伸弥先生(iPS細胞)が「ファクターX」と呼んでいる要因については、これまでの抗体検査の内容からの結論として「日本人は新型コロナウイルスには初回感染ではない既感染である」とのこと。旧型というか以前のコロナウイルスの感染によって一定の免疫を備えていたため、というお話し。
 日本人の定量的な抗体検査の結果から、感染当初に上昇する免疫であるIgM抗体ではなく、感染済みの人がもつIgG抗体から最初から高いという事実から言える、という結論でした。それによる「交差免疫」―類似したウィルスに対してもある程度の免疫がある―によって、感染も死者も少ない、という明確な結論でした。これは同じく感染も死者も少ない東アジアの国でも同様。
 もちろん、唾液により強烈に感染するのでマスク許容文化があったこともプラスに働いたわけです。ただし、ウィルスは大きく変異するので、この状態が今後もそのまま通用する保証はない、という怖い話も出ていました。また、重症者では維持される抗体が、軽症者では消えていく…という現象も紹介されていました。これも怖い話で、ワクチンがどの程度長く効くのか…と気になる点でした。
 ちなみに、東京には東京大学の研究機関と感染の専門研究所があるので、数日程度で新宿区全体を検査する能力があるのに「なぜやらないのか?」と研究者らしく静かに激怒していました。「専門家は国民のために働くという熱意がないとダメですっ」と感情的に話されていて、少し涙が出そうになりました。定年前、私はそれなりにケンキュウシャの端くれでもあったので、昔の自分のあり方を叱咤激励されたように感じたためでした。魂のある研究者というのは、こういう熱い思いをもつ専門家の先生によって育てられるのだな…としみじみ思った次第です。

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