感染対策専門家・西浦教授が「皆さん助けて下さい!」コール2020年03月25日 09:41

桜が咲いて、とりあえずの全国的な小中高校の休校指示が終わりました。朝晩の気温がまだマイナスになる北海道から見ると、本州の暖かい地域は、「春だ、春だ」と、うらやましいほど華やいでいますね。
 北海道の桜は5月の連休中なので毎年のことですが、今回は特にうらやましさはなく、「ヤバイんじゃない…」という感想です。
 東京都は北海道の人口の二倍プラス訪問者です。さらに、活動性が数倍になるので、感染クラスターからの爆発力の凄さは予想できます。
 感染対策の専門家・北海道大学の西浦教授は、専門家会議でもそうした感染爆発を懸念していました。
 一ヶ月くらい前にSNSで拡散したのが「周りに誰もコロナにかかっていないし…」という楽観でした。周りに誰か感染した人がいるときは、感染爆発してしまっています。それまでは「大丈夫…」という感覚と心理が普通ですが、「日常性バイアス(いつものようなので大丈夫)」という錯覚であることが知られています。また、指数関数的に倍々ゲームで爆発的に増える事態について、人間にはそうした極端な変化を認識する能力がありません(50年くらい前の「主観的確率」の研究から)。
 さらに日本は文化的に「事なかれ主義」のため、そうした緊急時への対応は必ず遅れる歴史的な事例は探すとたくさん出てきます。
 西浦先生のヘルプ・コール「感染爆発にならないように助けて下さい」は専門家として必死の懇願だと思います。
研究者はそうしたお願いはしない人たちだけに、必死さが伝わってきます。みなさん、「感染しない、感染させない」ように、今しばらく頑張っていきましょう。
3月末に研究・教育領域から退職する者として、西浦先生の真摯さが伝わってきて書いています。

コメント

トラックバック